横浜アリーナ病 Yokohama Arena Disease
2012年6月23、24日に神奈川県の横浜アリーナで開催された『THE IDOLM@STER 7th ANNIVERSARY 765PRO ALLSTARS みんなといっしょに!』(通称7thライブ)に参加した観衆の中に、躁状態など遷延性の気分障害をはじめとする一連の症状を呈する者が続出した。これは広義には「アイマスライブ後障害」に含まれる病態であるが、アイマスライブ後障害がサイリウム痛などの筋骨格障害を中心とする身体障害を含む広い疾患概念であるのに対して、これらの患者では気分障害を中心とした精神症状が主体であったことこと、罹患患者数が3万人を超える大規模発生であったこと、実際のライブ会場にて罹患した患者以外に、衛星回線を介したライブビューイングやTwitterなどのソーシャルメディアを介して罹患した患者もいたことなどから、これを今日では「横浜アリーナ病」として独立した疾患概念として考えることが多い。
病因
直接的には「7thライブ」への参加が原因であるが、これが最終的にどのようにして気分の障害を引き起こすかと言うことに関しては諸説がある。大脳生理学的な立場からは双極性障害との相似性に基づく脳内モノアミン仮説、受容体仮説、ミトコンドリア機能障害仮説といったものが提唱されているが、いづれにも決定的な証拠は存在せず、仮説の段階にとどまっているのが現状である。そのほかサイリウム、特にウルトラオレンジや大閃光オレンジといった大光量のオレンジ色系サイリウムの刺激によるとする光力学仮説や音楽刺激による音響工学仮説、患者の「神を見た」という発言に基づく宗教学的仮説、心理学的仮説や中年男性や男性グループにまでサイリウムを振ると言った異常行動に基づく性医学的学説など、ありとあらゆる分野にまたがる病因が提唱されており、混乱を極めているのが実情である。いずれにせよ、多因子疾患であることはほぼ確実であり、一つの病因をもってこの疾患を説明することは不可能であろう。
疫学
発症は10代から30代に多い。40代以降の発症も稀ではないが、70代以降の報告はほとんどない。一方で未就学児童の報告はなく、基本的に思春期以降の発症である。男女比は男性が約85%、女性が約15%と圧倒的に男性に多いが、近年では徐々に女性患者の数が増加していることが報告されている。
病期
紳士病学会により提唱された以下の5つの病期に分ける考え方が一般的である。
1)準備期(7thライブ前約2週間前~7thライブ会場入場)
2)興奮期(7thライブ入場~7thライブ終了後会場退出)
3)高揚期(7thライブ会場退出~7thライブ後2ないし4日)
4)減退期(7thライブ後2日~7日)
5)回復期(7tライブ後7日~)
各病期の長さは個人差が大きく、上記の分類における長さの定義は参考にとどめるほうが良い。一般には若年患者ほど経過が早く、高齢患者ほど経過が遷延することが知られている。その理由は明らかではないが、サイリウム痛などの身体障害の出現が高齢患者では若年患者に比べ遅いことから、サイリウム痛などの身体的自覚症状による気分への影響が推察されている。
症状
症状の多くは基本的に気分レベルの上昇=躁エピソードである。躁エピソードの症状はDIGFAST (dig: 掘る、fast: 素早く=雪歩は躁病)という頭文字で覚えとよい。
DIGFAST
Distractability 注意散漫: 話題がぽんぽん飛ぶ
Insomnia 不眠: 寝る必要性を感じない
Grandiosity 誇大性: 自分が大きく感じられる
Flight of ideas 観念奔逸: 考えが次々とわいてくる
Activity 活動性亢進: じっとしていられない!走り出したくなる気分
Speech 多弁: 圧倒的なしゃべり方
Thoughtlessness 軽率: 無分別な行動
各病期における気分の変化を以下の図に示す。

準備期にはそわそわする、チケットを何度も確かめる、ブログを果てしなく巡回する、予習と称してCDをエンドレスに聞き続ける、予習生放送を深夜まで視聴するといった軽躁症状が出現し徐々に進行する。睡眠欲求は減少し、深夜までTLでの発言が続く。当日も早朝から横浜アリーナ付近に出没し、どう考えても購入できないほど長い物品販売の列に並ぶなどの軽率な行動が頻発する。黒いスーツに黒いサングラスで現れるなどの誇大性に基づく異常行動や、その周囲に集まり盛んに挨拶をしたり、名刺を交換すると言った活動性の更新が7thライブ会場に入場するまで続く。なお、一部の初回発症患者においては、ライブ参加に対する不安から軽度のうつ状態を示すこともある。
興奮期とは7thライブ開催期間中を意味し、気分は急激かつ最大の上昇を示す。激しい精神性運動性の興奮を示し、体を大きく動かしがら、叫び声を上げる。この際に「くぎゅうううううううう」という特殊な叫び声を上げる一群が認められるが、これは「釘宮病」を合併している患者に多く見られる所見である。多くの者が号泣するなどの情動失禁を来たす。また、ライブで激しく興奮していたことは覚えているが、詳細については記憶が曖昧であるといった逆向性健忘の症状もまれではない。
高揚期とはライブ終了直後からの数日間を指す。本来であればライブ終了と同時に興奮期のような激しい興奮状態は改善するはずであるが、横浜アリーナ病患者においては、比較的高いレベルの躁状態が遷延することが最大の特徴である。患者は多弁で7thライブのことを語り出すと止まらない。この状態はOFF会会場において最も顕著であり、アルコールの影響も相まってカスレ声による大声の会話という特異な状況が終了まで持続する。準備期に見られたような高頻度の挨拶や名刺交換といった異常な行動性の亢進は激しく長時間持続する。また過去のライブのDVD音源に敏感に反応してコールを叫びサイリウムを振るといった奇異な行動もOFF会が終了するまで持続する。翌日以降もこうした傾向が続き、感想生放送やネットラジオが乱立する。参加者の多くが凸廃となり、そうした放送に参加を希望する者が列をなす異常な事態となる。ブログのエントリーも異常な数で増加し、さらにはゲーム専門webすらも商業webとは思えない高いテンションの記事を掲載する。健忘症状や時間感覚の異常も著明で、翌日以降も「横アリなう」、「さあ、皆さん今からライブです。楽しんできましょう!」といった発言がソーシャルメディアを通じて広く拡散する。TLは光の速さとなり、通常のテンションではTLを追うことが不可能となるが、患者は異常な興奮状態にあるため、その中でも異常なスピードで情報の交換を行い、さらに興奮を高める。
減退期にはこうした興奮・躁状態は急激に正常化する。それだけでなく、多くの患者では一派性の軽度の抑うつが認められるようになる。やる気が出ない、ニコマス見るきにならない、仕事行きたくない、将来の希望を感じられない、動画作りたくないといった症状が認められる。不眠や逆に過眠を訴える患者も一定の割合で存在する。この時期には疲労によると思われる身体疾患、たとえば上気道炎(かぜ症候群)やサイリウム痛なども頻発し、これが気分の落ち込みに拍車をかける。
回復期7thライブ後1週間程度を経て、気分は徐々に正常化に向かうことが多い。生放送も正常化し、にわか凸廃は急激に減少するが、一部はそのまま永続的な凸廃に至ることも知られている。『20選』の開幕が近かったことが気分の正常化に寄与したとの意見も強く、主催側の判断を評価する声も強い。また『ハルカニ』をはじめとするお祭りへの期待と不安も気分の安定化に寄与する。しかしながら少数ではあるが高揚期や減退期の症状が1週間たっても存在する症例も存在する。(→ビューティフルドリーマー現象を参照)
検査所見
横浜アリーナ病に対する有用な生化学、免疫学マーカーは存在しない。
診断
上記のような理由から、診断は主として自覚症状を元に行なう他ない。一例として紳士病学会による診断基準が提唱されているが、提唱者自体が横浜アリーナ病患者ではないかとの疑念が呈されており、定着するには至っていない。一般には7thライブに参加して上記のような症状を呈すれば診断は容易であるが、ライブビューイングによる患者や、ソーシャルメディアによる感染例では症状が軽いことが多く、診断に難渋する場合もある。twitter上で”アイマス最高テスト”とツイートしたり、生放送で同様のコメントすると、"アイマス最高!"と応える『アイマス最高!試験』は、診断感度こそ96%と高いが、特異度は68%と比較的低く、これは7thライブに行かなかったからといって、アイマスが最高と信じていないわけではないからとされている。
治療
有効な治療法は確立されていない。安静と良質な睡眠の重要性が指摘されている。長時間の生放送の視聴やtwitterの利用は基本的に推奨されない。紳士病専門医による専門外来も行なわれているが、担当医自体が横浜アリーナ病患者だった、もらい損ねたコール本を請求されたといった苦情も散見されるため、一般的には推奨されていない。
予後
有効な治療法が存在しない疾患であるが、幸いなことに一般的には予後良好であると考えられており、ほとんどの症例では7thライブ後1週間から2週間の全経過で自然治癒する。しかしながら、上述のビューティフルドリーマー現象を呈する一群など遷延する症例も存在することも事実であり、この後はそうした患者への対応が必要不可欠であると考えられる。また釘宮病が併存する症例に関しては、釘宮病自体が極めて難治であるゆえに予後不良とされている。これに関してては釘宮病の項を参照されたい。また、一般には予後良好であるとされている本疾患に関しても、治癒しているのではなく、単なる一時的な寛解状態であるとする向きもある。したがって、BD/DVDの発売などを契機に再発・再増悪を来すのではないかとの指摘もあり、今後とも引き続き注意深い観察が必要である。
直接的には「7thライブ」への参加が原因であるが、これが最終的にどのようにして気分の障害を引き起こすかと言うことに関しては諸説がある。大脳生理学的な立場からは双極性障害との相似性に基づく脳内モノアミン仮説、受容体仮説、ミトコンドリア機能障害仮説といったものが提唱されているが、いづれにも決定的な証拠は存在せず、仮説の段階にとどまっているのが現状である。そのほかサイリウム、特にウルトラオレンジや大閃光オレンジといった大光量のオレンジ色系サイリウムの刺激によるとする光力学仮説や音楽刺激による音響工学仮説、患者の「神を見た」という発言に基づく宗教学的仮説、心理学的仮説や中年男性や男性グループにまでサイリウムを振ると言った異常行動に基づく性医学的学説など、ありとあらゆる分野にまたがる病因が提唱されており、混乱を極めているのが実情である。いずれにせよ、多因子疾患であることはほぼ確実であり、一つの病因をもってこの疾患を説明することは不可能であろう。
疫学
発症は10代から30代に多い。40代以降の発症も稀ではないが、70代以降の報告はほとんどない。一方で未就学児童の報告はなく、基本的に思春期以降の発症である。男女比は男性が約85%、女性が約15%と圧倒的に男性に多いが、近年では徐々に女性患者の数が増加していることが報告されている。
病期
紳士病学会により提唱された以下の5つの病期に分ける考え方が一般的である。
1)準備期(7thライブ前約2週間前~7thライブ会場入場)
2)興奮期(7thライブ入場~7thライブ終了後会場退出)
3)高揚期(7thライブ会場退出~7thライブ後2ないし4日)
4)減退期(7thライブ後2日~7日)
5)回復期(7tライブ後7日~)
各病期の長さは個人差が大きく、上記の分類における長さの定義は参考にとどめるほうが良い。一般には若年患者ほど経過が早く、高齢患者ほど経過が遷延することが知られている。その理由は明らかではないが、サイリウム痛などの身体障害の出現が高齢患者では若年患者に比べ遅いことから、サイリウム痛などの身体的自覚症状による気分への影響が推察されている。
症状
症状の多くは基本的に気分レベルの上昇=躁エピソードである。躁エピソードの症状はDIGFAST (dig: 掘る、fast: 素早く=雪歩は躁病)という頭文字で覚えとよい。
DIGFAST
Distractability 注意散漫: 話題がぽんぽん飛ぶ
Insomnia 不眠: 寝る必要性を感じない
Grandiosity 誇大性: 自分が大きく感じられる
Flight of ideas 観念奔逸: 考えが次々とわいてくる
Activity 活動性亢進: じっとしていられない!走り出したくなる気分
Speech 多弁: 圧倒的なしゃべり方
Thoughtlessness 軽率: 無分別な行動
各病期における気分の変化を以下の図に示す。

準備期にはそわそわする、チケットを何度も確かめる、ブログを果てしなく巡回する、予習と称してCDをエンドレスに聞き続ける、予習生放送を深夜まで視聴するといった軽躁症状が出現し徐々に進行する。睡眠欲求は減少し、深夜までTLでの発言が続く。当日も早朝から横浜アリーナ付近に出没し、どう考えても購入できないほど長い物品販売の列に並ぶなどの軽率な行動が頻発する。黒いスーツに黒いサングラスで現れるなどの誇大性に基づく異常行動や、その周囲に集まり盛んに挨拶をしたり、名刺を交換すると言った活動性の更新が7thライブ会場に入場するまで続く。なお、一部の初回発症患者においては、ライブ参加に対する不安から軽度のうつ状態を示すこともある。
興奮期とは7thライブ開催期間中を意味し、気分は急激かつ最大の上昇を示す。激しい精神性運動性の興奮を示し、体を大きく動かしがら、叫び声を上げる。この際に「くぎゅうううううううう」という特殊な叫び声を上げる一群が認められるが、これは「釘宮病」を合併している患者に多く見られる所見である。多くの者が号泣するなどの情動失禁を来たす。また、ライブで激しく興奮していたことは覚えているが、詳細については記憶が曖昧であるといった逆向性健忘の症状もまれではない。
高揚期とはライブ終了直後からの数日間を指す。本来であればライブ終了と同時に興奮期のような激しい興奮状態は改善するはずであるが、横浜アリーナ病患者においては、比較的高いレベルの躁状態が遷延することが最大の特徴である。患者は多弁で7thライブのことを語り出すと止まらない。この状態はOFF会会場において最も顕著であり、アルコールの影響も相まってカスレ声による大声の会話という特異な状況が終了まで持続する。準備期に見られたような高頻度の挨拶や名刺交換といった異常な行動性の亢進は激しく長時間持続する。また過去のライブのDVD音源に敏感に反応してコールを叫びサイリウムを振るといった奇異な行動もOFF会が終了するまで持続する。翌日以降もこうした傾向が続き、感想生放送やネットラジオが乱立する。参加者の多くが凸廃となり、そうした放送に参加を希望する者が列をなす異常な事態となる。ブログのエントリーも異常な数で増加し、さらにはゲーム専門webすらも商業webとは思えない高いテンションの記事を掲載する。健忘症状や時間感覚の異常も著明で、翌日以降も「横アリなう」、「さあ、皆さん今からライブです。楽しんできましょう!」といった発言がソーシャルメディアを通じて広く拡散する。TLは光の速さとなり、通常のテンションではTLを追うことが不可能となるが、患者は異常な興奮状態にあるため、その中でも異常なスピードで情報の交換を行い、さらに興奮を高める。
減退期にはこうした興奮・躁状態は急激に正常化する。それだけでなく、多くの患者では一派性の軽度の抑うつが認められるようになる。やる気が出ない、ニコマス見るきにならない、仕事行きたくない、将来の希望を感じられない、動画作りたくないといった症状が認められる。不眠や逆に過眠を訴える患者も一定の割合で存在する。この時期には疲労によると思われる身体疾患、たとえば上気道炎(かぜ症候群)やサイリウム痛なども頻発し、これが気分の落ち込みに拍車をかける。
回復期7thライブ後1週間程度を経て、気分は徐々に正常化に向かうことが多い。生放送も正常化し、にわか凸廃は急激に減少するが、一部はそのまま永続的な凸廃に至ることも知られている。『20選』の開幕が近かったことが気分の正常化に寄与したとの意見も強く、主催側の判断を評価する声も強い。また『ハルカニ』をはじめとするお祭りへの期待と不安も気分の安定化に寄与する。しかしながら少数ではあるが高揚期や減退期の症状が1週間たっても存在する症例も存在する。(→ビューティフルドリーマー現象を参照)
検査所見
横浜アリーナ病に対する有用な生化学、免疫学マーカーは存在しない。
診断
上記のような理由から、診断は主として自覚症状を元に行なう他ない。一例として紳士病学会による診断基準が提唱されているが、提唱者自体が横浜アリーナ病患者ではないかとの疑念が呈されており、定着するには至っていない。一般には7thライブに参加して上記のような症状を呈すれば診断は容易であるが、ライブビューイングによる患者や、ソーシャルメディアによる感染例では症状が軽いことが多く、診断に難渋する場合もある。twitter上で”アイマス最高テスト”とツイートしたり、生放送で同様のコメントすると、"アイマス最高!"と応える『アイマス最高!試験』は、診断感度こそ96%と高いが、特異度は68%と比較的低く、これは7thライブに行かなかったからといって、アイマスが最高と信じていないわけではないからとされている。
治療
有効な治療法は確立されていない。安静と良質な睡眠の重要性が指摘されている。長時間の生放送の視聴やtwitterの利用は基本的に推奨されない。紳士病専門医による専門外来も行なわれているが、担当医自体が横浜アリーナ病患者だった、もらい損ねたコール本を請求されたといった苦情も散見されるため、一般的には推奨されていない。
予後
有効な治療法が存在しない疾患であるが、幸いなことに一般的には予後良好であると考えられており、ほとんどの症例では7thライブ後1週間から2週間の全経過で自然治癒する。しかしながら、上述のビューティフルドリーマー現象を呈する一群など遷延する症例も存在することも事実であり、この後はそうした患者への対応が必要不可欠であると考えられる。また釘宮病が併存する症例に関しては、釘宮病自体が極めて難治であるゆえに予後不良とされている。これに関してては釘宮病の項を参照されたい。また、一般には予後良好であるとされている本疾患に関しても、治癒しているのではなく、単なる一時的な寛解状態であるとする向きもある。したがって、BD/DVDの発売などを契機に再発・再増悪を来すのではないかとの指摘もあり、今後とも引き続き注意深い観察が必要である。
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Comment
なんですか? 私の7thライブは来週なので、まだよくわからないんですぅ。さぁ、サイリウム買いに行かないと!
ですから、私がライブに行くのは来週なのでよくわからないんですぅ。みんな変だよ。
サイリウムは1回につき100本がデフォっすよ。もう大閃光系だけでいいんじゃね?
敵だ!敵がいる!