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競争と協調 -コンプガチャ規制とは何か? Competition and Cooperation 5/6追記

せっかくだから連休中にZeroWatch関連のエントリーをもう2つほどアップしようと思っていたところに、ちょっと気になるニュースが飛び込んできました。

消費者庁、コンプガチャを禁止へ・・・ソーシャルゲーム各社に近く通知 /Social Game Info

私はソーシャルゲームやらないのです。やり始めたらきっと身を持ち崩すのでwww いま笑ったきみ、あとで校舎裏な。

でも、きっとこういう問題が出てくるのではないかと考えていました。

というわけで、このお話の背景に関してちょっと考察したいと思います。
この報道に関して、最も重要なのは

1) 読売新聞の単独報道である
2) 報道が休日である

ということです。

これは通常官僚や政治家からのリークによる報道を意味します。なぜ休日に報道するのかといえば、それは相手の動きを封じるためであり、資本市場への影響を避けるため(投資家保護的な視点および自らの利益を保護する視点から)です。

これはつまり報道の中身もさることながら、そういう報道がなぜなされたのかという動機を探ることがとても重要だということを意味します。

ちょっと前から、ソーシャルゲームにおけるコンプガチャなどの課金システムに関して、そのギャンブル性の問題を指摘する報道が出始めており、それらの報道では監督官庁としてすでパチンコ業界を担当している警察が挙げられていました。

今回の報道は、規制官庁が消費者庁であるといところが目新しい点です。つまりこれは、消費者庁と警察の間にソーシャルゲーム規制という権益をめぐる争いが存在するということを示唆しています。おそらくは先行する警察を牽制する目的があっての報道ではないかと考えます。

一連の動きを見ると、おそらくソーシャルゲームに対する法的な規制は不可避ではないかと考えます。それが警察によるものか、消費者庁によるものかは、今の時点でははっきりしません。ひょっとすると両方かも知れません。コンプガチャのみ対象というあたりがちょっと臭くて、ひょっとしたらコンプガチャは消費者庁で、その他は警察なんてすごいことになるかもしれません。

要はユーザーの保護の問題ではなく、官僚や政治家に権益が転がり込むかどうかという問題なのです。膨大な利益を上げつつ、問題を放置し、自主規制の機会を失した業界は、官僚と政治家においしい餌を提供してしまったのですね。

このあたりはやまもといちろう氏(私にとってはいまだ"切り込み隊長”なんですけど……)のブログにも書かれてます。

消費者庁がコンプガチャ禁止へ、GREE田中社長は暖かくして寝る /やまもといちろうBLOG

ここまでこの問題を放置した業界ってどうよ?って思わざるを得ませんが、そのあたりはここにうまく書かれております。

消費者庁、コンプガチャを中止要請との報道…資本市場関係者との問答(放談) /Social Game Info

もうひとつ、資本市場関係者によく聞かれたこととして、業界としての年数も短い、世界に打って出ようとしている、さらに行政からの指導や規制が入ろうとしている、なのに、なぜ未だにお互いに訴訟しあって足の引っ張り合いをしているのか、なぜ業界団体をつくるなどしてまとまれないのか、という指摘も多かった。これはあまりうまく答えられなかった。

思えば、かつてソーシャルゲームの収益は、ユーザーの「負の心理」を刺激することで伸ばしてきたといわれてきたものだった。他のユーザーとのバトルで勝ちたい、仲間の役に立ちたい、負けたくない、ランキング上位に入りたいといったユーザーの欲求を刺激していた。それがいつしか、強くなるための手段である強いカードの収集が目的となった。ユーザーに提供するサービスの本線であるゲームからいかに収益を上げるかに立ち返ることが今後のポイントになるのではないか。


極めて的確な指摘だと思います。

彼らソーシャルゲーム業界は、自らが作り上げた負の心理を用いて競争を助長するという『思考の網』に自らも囚われてしまったのかもしれません。競争に終始するあまり、協調するとことを忘れてしまったのでしょう。

かくして自主規制のチャンスは失われました。もう業界には抵抗する力はないでしょう。

法律ができて、第三者機関あるいは自主規制団体という名の天下り先が生まれ、官僚には許認可権限や行政指導というという権益を与え、政治家には政治献金などをはじめとする権益が転がり込みます。変わらぬこの国の風景です。

パチンコ業界などと同じ構造で、それを成熟と呼ぶのであれば、ソーシャルゲーム業界も成熟産業になりつつあるということでしょう。でもなんだかなあ、と思わざるを得ませんが......。

目先の利益だけを追い求めるとき、人は盲目になりがちです。せめてユーザーだけでも、広い視野を持ってゲームを楽しみたいものですね。

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2012年5月6日 18:00追記

状況は思ったより早く進行しているようです。非常に早い段階から読売新聞だけでなく、メディア全般で報道されるようになりました。周到に準備されてた動きなのではないかと考えます。なんとなく、ソーシャルゲーム業界の先制攻撃のようにも思えますが、あんまり語るとアブナイかも......。

いすれにせよ、コンプガチャだけでは終わらず、かなり規制が強まるのは確実だと思います。それと同時に、業界がため込んだ利益をかすめとろうという動きも加速するでしょう。

返金訴訟に関して言うならば、行動は慎重にされるべきと思います。くれぐれも『消費者保護』などという美名には惑わされませんように。基本的に全ての関係者は自らの利益のために行動しているということを理解すべきです。あなたを助けるのが目的ではない、自らの利益が目的であるのです。

とりあえず、やまもといちろう氏のブログくらいは読んでおいたほうがいいかもしれませんね。

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